物書きとしての体力

 先日の金ローでやってた実写版ライオン・キング、初めて見たんですが、ふと思い出したことがありまして。


 ムファサの「死んだ王たちは星になって、我々を見守っている」という台詞。昔々、この台詞ひとつを元に短編を書いたことがあります。

 昔って、いつのことやねん。

 えー、オリジナルのアニメーション映画の公開が1994年です。この時点で「30年前かよ!?」ってちょっとびっくりしたのは内緒(言うてもうてるがな)。

 この台詞、幼心にも「そんなことあり得ない」って、ずーっと引っかかってたらしいんですよね。


 で、その数年後。宇宙関連の本(雑誌だったかな?)を読んでいて、この台詞に納得のいく解釈を見つけて、衝動に任せて一気に書き上げた覚えがあります。

 あとがきはこの頃から必ず書いていたようですが、ちゃんと残ってました。

 それは2005年2月。ちょうど20年前ですね。

 こんな頃からちまちまと物書きやってたんだなぁと、感慨深いやら恥ずかしいやら。

 だけど、ずっと引っかかってた台詞ひとつで、お話ひとつ書くだけのエネルギーがあったんだなーと。これを、若さ故、と言うにはまだ早いんではないか、と。


 思えばここ云年、言葉ひとつに引っかかるとか、そこから何かが広がる、ということがなくなった。だから書くことがないんだな。アンテナ畳んじゃってる。受信も送信もする気なくなってる。

 それじゃやっぱり、書きたいものも浮かばないし、書いたものを発信する先もないわけですよ。それは勿体ない。だって書きたい気持ちはあるんだから。

 まぁ、そういう「引っかかる何か」を探したり受け取ったり広げたりする、物書きとしての基礎体力みたいなものが枯渇してた気はしますね。それにようやく気付いた感じ。


 なんの偶然か、ずっと書こうとはしていたものの、材料不足で滞ってた物語があるんですが、それがなんか一歩前に進みそうな連絡がきました。

 なんだろう、意識変わるとタイミングがかっちり合うのかな。

 とりあえずは、形にしていこうと思います。発刊できましたらどうぞよしなに。

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