【連載】(タイトル未定)#2-13

※こちらは、超絶遅筆な管理人が、せめてイベントに参加する毎には更新しようという、

雨垂れ石を穿つ精神で投稿する長編(になる予定の)連載ページです。

状況により、過去投稿分も随時加筆修正予定。

==========================

 翌朝、ラファは鳥の声で目を覚ました。横になったまま、軽く身体を伸ばす。少し疲れは残っているが、起きるのが辛いほどではない。

「おはようございます、フレイさん、ルーク」

「あぁ」

「おはよう、ラファ」

 すでに焚き火の側にはフレイとルークが起き出していて、携帯食の干し肉をかじっていた。いつの間に採ってきたのか、側には果物や木の実も置いてある。

「ありがとうございます。これ、フレイさんが?」

「見回りついでだ」

 魔物退治に来ているというのに、随分と和やかな食事だ。そう思ったラファはしかし、フレイが鋭い目つきで、周囲を見回しているのに気付いてしまった。

「フレイさん? なにか……」

「ちょっと気になってな。生き物の気配が少なすぎる。おまえが言ってた、獣の死骸が増えてるらしいってのも確かめたかったが、今のところ見かけてねぇし」

「そういえば、昨日から何にも出くわさないね」

 ルークもくるりと周囲を見回す。鳥の声はそこらじゅうから聞こえるが、小動物やそれを狙う肉食獣の気配がしない。鳴き声や足音も皆無。

「逃げたか、食われたか……ま、少しでも邪魔が入らないのは助かるがな」

 フレイは何の気なしに呟いたのだろうが、ラファは背筋が凍るようだった。

 魔物以外にも、自分たちを襲う可能性のある獣の存在。それらが怯えて逃げるか、或いは食われてしまうほどの魔物がいるかもしれない、という事実。

 一人で相手取るつもりにしていた自分の愚かさが、今頃身を竦ませる。

 俯いたラファに、フレイは目を眇めた。

「一人じゃどうにもならねぇと思ったから、俺たちに声かけたんだろ。その判断は間違ってねぇよ。危険なヤツなら、どのみち放置はできねぇしな。俺に目をつけた自分の手柄だ、くらいに思ってろ」

「は、はい」

「大丈夫だよ、ラファ。さ、行こう」

 ルークに促されて、ラファも立ち上がる。昨日と同じように、先頭をフレイが、後ろにルークとラファが並んで歩き始めた。

銀河書店's HP

店主リョウの徒然発信サイト

0コメント

  • 1000 / 1000